AMS社(アムス社)は、1841年にドイツ南部のスイス国境に近いフルトヴァンゲンにて設立された170年の歴史のある世界最古のクロックメーカーです。AMS社のクロックはその審美眼と高品質を代名詞としています。正確で信頼できる機械式ムーブメント、吟味された高品質素材、綿密に細部に渡り設計されたデザインでBlack Forest Clock(注)として認定されることを誇りとしています。(注)Black Forest Clockはドイツ南西部シュツットガルト近くのBlack Forestエリアで作られた機械式クロックでBlack Forest Clock Associationに認定されたクロックのことをさします。
AMSは300を超える種類のクロックを生産し、その商品ラインアップは低価格の物から数百万円はする大型のホールクロックまで幅広い商品を取り揃えています。AMSのクロックは大きく分けて二つの商品ラインアップで分類されています。
エレガントなクラシックタイプ
最高級の材料を使用しAMSのクロックは温かみと自然の感覚を与えてくれます。貴重なチェリー材、クルミ材、精巧に磨きあげられたミネラルガラスや丁寧に加工された針がAMSならではの高い品質を裏付けています。
トレンディなモダンタイプ
革新的なアイディアによって、デザインが活かされ新しい商品が創られるという考えの元でAMS社のモダンタイプクロックは開発されています。そのため、AMS社は意図的に新しい形状、材料などを採用します。個々の住まい環境をデザインしたいというAMS社の想いは常に革新的なデザインを生み出しています。
時計内部の品質にもこだわる
時計の内部についてもAMS社の品質への高いこだわりが窺えます。最高レベルで設計、加工された機械式ムーブメント、スムースな振り子の作動、調和のとれたウェストミンスターチャイム、ボンボン時計の響きは世代を越えて感動を与えます。AMS社が採用している機械式ムーブメントはキニンガーやヘルムレ製の機械式ムーブメントを採用しています。また、材料がアルミニウム、ガラス、アクリル、シチール、真鍮などいかなる表面材料を使用していても、AMS社は基礎材料として木材を使用することに拘りを持っており、世代を越えて伝統を伝えることに誇りを持っています。
弊社が輸入しているAMS社の製品は全て正規輸入品です。弊社の輸入品は全て1年間の自然故障を保証しています。正規輸入元である弊社では、お客様に安心してお使いいただけるよう、製品を細かく検品し、厳しい基準をクリアした製品のみ販売しております。
商品のご購入は正規販売代理店よりお願い申し上げます。
AMS社の歴史
現AMS社代表のAdalbert Mayer の祖先でドイツのWaldau出身のJoseph Mayer(1754年〜1828年)は1776年頃、Copenhagenで時計販売と修理の行商で生計を立てていました。Joseph Mayerは世界で初めての鳩時計(カッコー時計)を発明したとされるJoseph Ganter氏※1とは近い親戚だったと言われています。
Joseph Mayerの孫であるGerman Mayer(1815年〜1896年)は4人の兄弟同様に時計職人として生計を立てていましたが、1838年になるとイギリスのReading町(レディング)にGerman Mayer Companyを設立しました。German Mayerの父
Andreas Mayer(1787年~1864年)が1841年12月14日にReading町宛に時計や部品を出荷しました。この時に937Gulden(ギルダーもしくはグルデン。15世紀から2002年までドイツやオランデで使用されていた通貨の単位)と5Kreuzer(クロイツアーはドイツで19世紀後半まで使用されていた額面の低い通貨の単位)と記された請求書がMayer家の時計造りの歴史に残っている最初の公的書類の為、1841年が設立と年とされています。
1900年になるとGermanの次男Joseph Mayer(1853年〜1903年)がGerman Mayer Companyを運営し8人程度のクロックメーカーとアシスタントを雇用するようになりました。この頃にはJosephは新しいデザインの時計とオルゴールの製造を始めました。
Joseph Mayerの長男Alois Mayer(1885年〜1962年)は1906年に旋盤や機械設備を動かす動力を生み出す為の高圧給水装置を開発しました。これは量産に向けた大きな躍進となるはずでした。しかし、第一次世界大戦が始まり、会社はイギリス市場の為のツインアラーム(目覚まし時計)のみの製造を余儀なくされました。
1922年になり、German Mayer CompanyはAlois MayerとUhrenfabrik Schönenbackが運営する会社として正式に商業登記されました。1954年にはBlack Forest地区で初めての時計メーカーとして、Aloisの息子Heinrich Mayerが設計した「4つのフィギュアが動く音楽時計」を発売しました。
1957年になると社名はA.Mayer OHG(Offene Handelsgesellschaft:日本の合名会社に相当)となり二人の息子達、Heinrich(1927年生まれ)とKonrad(1930年生まれ)によって運営されるようになりました。その頃にはSchönenbachにある二階建ての工場に移り、1965年にはさらに大幅に拡張されました。1959年には年間11,000個のクロックを生産していたのが1972年には年間45,000個までに増加し、当時の従業員は40名となりました。
1981年にAMS-Uhrenfabrik A.Mayer GmbHが設立され、Adalbert Mayer(1960年生まれ、Heinrichの息子)が加わりました。1993年1月にAdalbert Mayerはマネージング・ディレクターに就任し、父親のHeinrichと共に6代目として会社を運営していくことになりました。
2001年には新時代のロジスティックをコンセプトに新しい倉庫が新設され1,400平米もある新社屋は世界中のお客様に最高の柔軟性と効率的で迅速な配送を提供できるようになりました。現在では同社には25名の従業員がおり、1,500平方メートルの生産エリアで、各コンポーネントパーツの製造、表面仕上げ、組み立てを行っています。
※1.世界で初めての鳩時計を発明した人物についての明らかな文献が残っていない為、諸説あります。