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頑張れば頑張るほど損をする!? よくある企業の悪循環

あなたは仕事にどのような気持ちで取り組んでいますか?

  • 頑張って結果を出して早く出世したい。
  • 尊敬する先輩や上司のために頑張りたい。
  • 褒めらたいから頑張りたい。
  • 適当にこなしてプライベートの時間を充実したい。

出世したい人、そうでない人、さまざまだと思いますが、正当に評価されたいですよね?

頑張っているように見える人が高く評価されがち

では、一般的にどのような人が上席に頑張っていると評価されるのでしょうか。

  • 1.メモをとらずに80%の仕事をこなす人
  • 2.メモをとって30%の仕事をこなす人

1のメモを取らないで100ある仕事のうち80%もこなせる人は物覚えが早く、対応力に長けていてとても優秀な人材だと推測できます。逆に2のメモをとっているにも関わらず30%しかこなせない人は、1の人と比較すると吸収力や対応力が劣っているようにみえます。

ですが、企業では実際にどうでしょう。

実は頑張っていると高く評価されがちなのは2の人です。なぜでしょうか。人は自分の目に映った行動だけを見て判断してしまう傾向にあります。例えば1の人が、人の見ていないところで影ながらに努力をした結果80%の仕事をこなしたとしても、上席からすれば1の人はメモをとってもっと頑張れば、さらに良い結果が出せたはずと評価をされてしまうのです。

特に日本は実力主義でない会社が未だに多く良い結果を残しても、頑張っている過程が目につかないと、頑張っていないと評価されることが多く見受けられます。

欠員が出て残された人員で仕事をこなすと人員は補充されない

これはどこの会社でも良く聞く話ですが、5人だったグループのうち欠員が一人出た時、一般的には新しい人員が補充されるまで、残された人たちで欠員分の仕事を頑張ってこなすでしょう。

しかし、残念ながら残された人たちで5人分の仕事をこなしてしまうと、会社は4人でもその仕事量をこなせると判断し人員が補充がされないという結果になります。

なぜこのような状態になってしまうのか。それは経営的視点で考えるとすぐに分かります。1人分の人件費が浮くと、その分がまるまる利益として会社に残り、これは会社経営上とても大きなメリットだからです。会社の利益率にもよりますが従業員1人の1ヶ月分人件費を売り上げるためには数百万円の売上が必要です。新たにそれだけの売上を確保して利益を残すのはとても困難です。そのため、同じ業務量を少ない人数でこなしてもらうのが経営者にとっては最も手っ取り早く利益を上げる方法なのです。

頑張って売上を上げたら、次年度の売上目標はそれが基準になる

次に営業マンの売上目標について説明しましょう。一般的に営業職には売上目標が設定されていますが、売上目標が1億円だった営業マンがたまたま大型スポット案件を受注し、年間1億円1千万円の売上を達成したとしましょう。この営業マンの来期の売上目標はほぼ間違いなく1億円1千万円以上に設定されるでしょう。

次年度にこの営業マンが新たに設定された売上目標を達成できず、売上結果が1億円(前期目標は1億円)だった場合、他の営業マンの目標が1億円だとしても、目標に達しなかったのは頑張りが足りなかったからだと評価される可能性が高いでしょう。

売上数字だけを見ていると売上数字の本質を見抜きずらい事が多く、実態を把握するのは困難です。前年の売上の中に次年度は見込めない大型案件が加味されていても、数字だけ見ると「去年は売上目標を達成したんだから、今年も頑張れば去年以上の売上を達成できるだろう」と判断される事が多々あります。

経営者と従業員のギャップが悪循環を作る

このように、従業員が頑張っているにも関わらず、経営層が本質を把握していない為に現場に負荷がかかり、その実態に気づくことができず、結果的に正当な評価ができなくなり、経営層と従業員の間に大きなギャップが生まれます。

現場の負荷が続くと現場はいずれ破綻し退職者が増加します。残された従業員は更に欠員分の仕事をこなす事を強いられ、更なる業務請負となり、退職者が更に増えるという悪循環になります。少し前にとある飲食チェーンのワンオペも、現場負荷を把握していなかった結果、現場が破綻し、大勢の退職者が出た結果、店舗運営ができなく会社は大きな損失を生みました。

さらには、少しずる賢い営業マンがいた場合、「売上目標を達成してしまうと来期は更に高い売上目標を課せらるから嫌だな!」と考え敢えて売上目標を達成しないギリギリのところで仕事の量を調整をして目標を意図的に達成しないという事も起こり得ます。その結果、会社全体の売上はいつまで経っても上がらないという悪循環に繋がります。

悪循環にならない為には現場の声が重要だが!?

このような悪循環は従業員にも会社にもマイナス要因しかありません。そうならない為にも、従業員の声が届きやすい環境、現場の本質を把握しやすい環境、正当な評価がされやすい環境づくりはもちろんですが、会社が現場を知ろうとする意思が最も重要な事なのかもしれませんね。

とは言え、従業員がそれを変えるのはほぼ不可能なのが現実ですよね。そういう時はどうすればいいか?

どうせ正当な評価がされないなら手を抜いちゃえ!そのような会社はあなたが手を抜いたところで気づきませんから!笑

もしくはあなたが「メモをとらずに80%の仕事をこなす人」なら転職も選択肢です。あなたのようなとても優秀な人はすぐに職場が見つかるでしょうし、正当な評価をされる会社に移った方が人生に於いて充実するのではないでしょうか。