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ノーブが営業マンになるまでのノンフィクション

営業マンへの道(第二十二話)初めての部下

前回までのあらすじ
倉森課長から引き継いだZメディアが早速荒れはじめ、初日から徹夜を経験したノーブだった。

第二十二話
引き継いで早々荒れたZメディアだったが、これまでさまざまな修羅場をくぐってきたノーブはすぐに慣れた。気がついたら池浦さんと信頼関係も築き、売上も着実に増えてきた。

この頃にはノーブは月2,000万円の売上をコンスタントに上げるようになっていた。しかもまだまだ仕事が増える見込みがありさすがに一人で回すのは物理的に無理になってきた。そうこうしているうちに新年度を迎えた。

新年度になると、昇進、人事異動、部署再編などいろいろと動き始め、ノーブも入社1年半の異例のスピードで係長に昇進した。しかも毎月さらに50,000円給料アップと2期連続異例の昇給だった。係長になったことでノーブにも部下が付くことになったがいったいどんなヤツが来るんだ?とノーブは期待と不安でその日を待った。

いったいどんなヤツが来るんだ?!

4月1日になると新入社員を引き連れて、社長と人事課長(女性)が社内を案内していた。新入社員みんなは緊張の面持ちで社内をあいさつして回った。ぱっと見、仕事ができそうなヤツ、できなそうなヤツ、かわいい女子、などいろいろだ。

昼過ぎになると各部署へ新人が配属されていった。どいつが来るんだ?!ドキドキしながら待っていると背後から「ノーブさん」と人事課長の声がした。振り向くと人事課長が立っていた。「今日からノーブさんの元で働く野田くんです。よろしくね。」と紹介された。人事課長の背後から出てきたのは。。。ぱっと見仕事ができなそうなヤツだった。。。「お前か〜い!!」

コイツ大丈夫か?!

愕然としたノーブだった。。。「初めまして。野田と申します。今日からよろしくお願いします!」元気よくも無くもなく普通のトーンであいさつしてきた、かなりぽっちゃりな野田だった。「お、おう!ノーブだ。よろしくな!」こいつ、すぐに辞めんじゃね?と思ったノーブだったが、とはいえ初めての部下だ。とりあえず、少しでも早く一人前になれるように育てないとな!と誓った。

早速、野田を連れて得意先周りを始めた。まずはK印刷だ。K印刷には毎月たくさんの仕事をくれる腕利き業務担当が居た。斎道だ。めちゃくちゃ口が悪く、どれだけ年上でもだれに対してもタメ口でしゃべってくる。免疫の低いヤツは多少怖じけてしまうような輩だったが、根はいいヤツで、ノーブも知らない間に仲良くなっていて、仕事も優先的に出してくれる関係になっていた。

ビビる野田。。。

「斎道さん!うちの新人の野田を紹介します〜!」ノーブが斎道に声をかけると「あ〜ん??」と睨みながら振り向いてくる。「ノーブ!お前担当外れて新人に任せて楽するつもりだろ〜!」

「いやいや、違いますよ!二人体制に強化したんですよ!これからも益々お願いしますよ〜!」

「おい!新人!新人だからって甘えてんじゃね〜ぞ!ミスったらすぐに仕事無くすからな!」斎道が野田の顔を覗き込みながら意気込んだ。

「は・はい。。。」目を伏せて、涙目になりながら目を合わせようとしない野田だった。完全にビビってる。。。

大丈夫かなぁ〜。。。

今後を心配するノーブだった。。。

つづく。。。