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ノーブが営業マンになるまでのノンフィクション

営業マンへの道(第十九話)いよいよ昇進か!

前回までのあらすじ
体調を崩しながらも、一人前だと言われる売上1000万円を入社3ヶ月で達成したノーブ。倉森課長の意外な一面も見ることになり、少しずつ状況が変わってきたようだった。

第十九話
体調を崩しながらも着々と毎月売上1,000万円以上を達成していたノーブでした。お客さんからも信頼されるようになり、仕事も着実に増えるようになりました。気がついたら倉森課長はノーブに対して何も口出ししなくなり、K印刷についてはほぼノーブに任せるような状況となっていました。

お客さんからのクレーム電話が!その時倉森課長は?

そんなある日、K印刷のヤンさんからクレームの電話が倉森課長宛に。。。「ノーブさんにお願いしている◯◯って案件なんだけどさ〜、納期が過ぎてるんだけど、どうなってんの?」
倉森課長は電話を保留にし、ものすごい目力でノーブに「K印刷のヤンさんがこういう事言ってるけど、どう言う事だ!」

しかしノーブは冷静でした。納期管理については完璧にこなしており、履歴も漏れなく保管していたのです。ノーブは納期通りにお客さんに提出したという書類を倉森課長に見せました。「そんなはずないっすよ!このとおり◯月◯日◯時に提出してますよ!」
それを目にすると倉森課長はヤンさんに「ヤンさん。うちのノーブが言っているのでまちがいなく提出してますね。そっちで確認してもらえますか?」

倉森課長は仕事ぶりを評価しノーブを信用したのでした。数時間後K印刷のヤンさんから倉森課長宛に電話があり「こちらにありました。申し訳ありませんでした。」と謝罪されたそうです。

いよいよ恒例の年度末社長室面談

ノーブが就職したDTP関連会社は毎年年度末になると一人一人社長面談が行われ、1年間を振り返り昇給や昇進が決定されていました。入社して約半年のノーブは入社3ヶ月で売上1,000万円、以降毎月売上1,000万円以上という他の同期を圧倒する実績で社長面談に挑みました。

「ノーブよ、君の話は倉森課長からいろいろ聞いているよ。どんな一年だった?」社長の口から倉森課長の名前が出たのを聞いて安心したのか「一人前と言われる売上1,000万円を達成しました。K印刷からの仕事も前年比で相当増やしお客さんも僕の事を信頼してくれるようになりました!これからもっと仕事を増やす為にも役職をください!!」と強気な発言を社長にしてしまいました。

井田社長は少し驚いた様子でしたが笑顔で応えました。「私も君には役職を与えようと思っていたよ。ノーブには4月から営業主任になってもらう。給料については毎月70,000円アップを約束する!来期もその調子で頑張ってくれ!」
「あ、あざ〜っす!!」嬉しさと感動でノーブの声は裏返ってトリハダがたっていました。

倉森課長へ意気揚々と報告しにいったノーブだったが。。。

入社半年で営業主任は異例で会社始まって以来のスピード出世でした。しかも毎月70,000円アップも異例の昇給でした。社内でたちまち噂が広まりノーブも鼻高々でした。早速倉森課長に報告しないと!ノーブはそう思い倉森課長の元へ足早に走り出しました。

「倉森課長!俺昇進しました!4月から主任っす!」
「おう!聞いたよ!おめでとう!4月からはお前一人で頑張れよ!」と倉森課長はしれっと言いました。
ん?一人?
「えっ?今一人って言いました?どういう事ですか?」背中を冷たい汗が滴ったのをノーブは感じました。
「俺は4月からT印刷を担当している課の課長になる!K印刷とZメディアはまかせたぞ!」

K印刷のみならず、Zメディアは倉森課長が担当していた大手出版社で毎月相応の売上のある得意先でしたが、それも任されるのか?
「倉森課長〜あの〜、俺まだ入社半年なんすけど。。。」ノーブはパニック状態でした。
「お前なら大丈夫だ!頑張れ!」と意気揚々と消えていった倉森課長でした。。。

昇進なんかするんじゃなかったぁ〜!!

つづく。。。